バッタの大発生の謎と生態
驚嘆すべきその生態の謎に迫る!
ジャンル・特集 | 専門書(北隆館) |
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著者/編集 | 田中誠二(元農林水産省 蚕糸・昆虫農業技術研究所) |
定価 | 3,190円(本体2,900円+税) |
発売日 | 2021.04.20 |
判 頁 | A5判・並製・300頁 |
ISBN | 9784832610101 |
有史以来、バッタは人類に大きな脅威を与えてきました。旧約聖書「出エジプト記」には、バッタ被害の記載があります。 昨年、アラビア半島と東アフリカの沙漠で「サバクトビバッタ」が大量発生し、瞬く間に、アフリカ南方のケニアやタンザニアを席巻し、アジアのインド・ネパールにまで被害が及んだことは記憶に新しい出来事です。
本書は、サバクトビバッタの大発生の経過・原因・被害の諸相、その驚くべき生態を中心に、第一線の研究者が分かりやすくバッタの生態を紹介します。とりわけ、バッタの混雑の度合に応じて「行動」や「体色」を劇的に変化させる「相変異」と呼ばれる特異な現象は、大発生と密接な関係を有し、本書の中心的な主題になっています。バッタの最新の科学的な研究成果を網羅した「科学読み物」です。
はじめに 田中誠二
1章・サバクトビバッタ大発生の謎(田中誠二)
2章・サバクトビバッタとトノサマバッタの起源(徳田 誠)
3章・行動から見たバッタの相変異(原野健一)
4章・バッタの体色の相変異:環境要因(田中誠二)
5章・バッタの体色の相変異:ホルモン制御(田中誠二)
6章・バッタの体色と形態を遺伝子の働きから調べる(管原亮平)
7章・親の混み合いが子の形質を決める仕組み(田中誠二)
8章・トノサマバッタの寄主特異性(徳田 誠)
9章・魔法の砂に含まれる産卵と胚発育抑制要因(田中誠二)
10章・バッタのふ化時刻とそれを決める仕組み(西出雄大)
11章・卵塊からバッタが一斉にふ化する仕組み(田中誠二)
おわりに 田中誠二
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さくいん
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