考古調査ハンドブック⑳ 縄文石器提要
ジャンル・特集 | 考古調査ハンドブック |
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著者/編集 | 大工原 豊(國學院大學文学部) 長田 友也(中部大学人文学部) 建石 徹(奈良県文化・教育・くらし創造部) |
定価 | 5,500円(本体5,000円+税) |
発売日 | 2020.05.25 |
判 頁 | A5判・並製・510頁 |
ISBN | 978-4-8216-0532-3 |
縄文時代の生業は、狩猟・漁労・採集が中心でした。金属のない縄文人にとって、石器は生活に欠かせない重要な道具でした。狩猟(尖頭器・有舌尖頭器・石鏃)や漁労(礫石錘・浮子)の道具として、加工の道具(スクレイパー)として、調理の道具(石皿・磨石・石皿)として、土木の道具(打製石斧・磨製石斧・礫器)として、そして、呪術や信仰の道具(石棒・土偶・岩偶・石刀・土面)として重要な役割を果たしました。
本書は、縄文石器の各分野における研究者が結集し、基礎的な知識から研究の具体例・具体分野を例示し、縄文石器の研究の状況、縄文石器の地域性と編年、研究史、今後の研究の展望、主要な参考文献の紹介など、基礎から応用までを広範に網羅する画期的なハンドブックです。
「縄文石器の研究では、研究の初期に体系化された研究方法が確立されなかったことから、現在に至るまで類推による用途・機能論に基づいた試行錯誤的な研究が繰り返されてきた。そこで本書では、全国の縄文石器に精通した研究者の方々に協力していただき、縄文石器の本格的な概説書を目指した。旧石器時代の研究と共通性のある技術形態学に基づき、縄文石器を草創期から晩期まで通時的に扱い、かつ日本列島全域を網羅する内容とした(「あとがき」より)」。
Ⅰ.縄文石器とは何か
Ⅱ.縄文石器の種類と分類
Ⅲ.縄文石器の記載方法
Ⅳ.縄文石器の研究方法
Ⅴ.縄文石器の変遷
Ⅵ.縄文石器研究小史