考古調査ハンドブック13『律令国家と斎宮』
編集:駒田利治(三重県史編集委員)
A5判 244頁 定価:本体3,000円+税
ISBN978-4-8216-0525-5 C3021
斎宮跡の発掘調査は,1970年から46年が経過し,その成果は斎宮跡解明に大きく貢献してきた。(略)本書は,「律令国家と斎宮」を主題としたものであり,律令体制形成から確立するまでの時期を中心に記述したものである。(「あとがき」より)
【本書の概要】 (「はじめに」より)斎宮は,神宮に奉斎するため都から伊勢に派遣された未婚の皇女斎王,あるいは斎王の宮殿とそれに付属する斎宮寮を示す。斎宮は,律令国家体制のなかでは令外官として設置され,常設の組織ではなかったものの,律令祭祀とくに天皇祭祀の在り方が窺える特異な存在である。(略)永らく「幻の宮」としてその実態がヴェールに包まれていた斎宮跡であったが,1970年から開始された発掘調査により,その所在が確認され,奈良時代後半から平安時代中期にいたる斎王が暮らした宮殿と斎宮寮の実態が明らかにされてきている。(駒田利治)
【本書の目次】
《口絵》斎宮跡と土地利用/斎宮跡の建物遺構/斎宮跡と文字資料/斎宮跡の保護と活用
はじめに(駒田利治)
序.律令国家と斎宮(駒田利治) 1. 斎宮の位置 2. 斎宮跡の調査・研究
I.斎王と斎宮(榎村寛之) 1. 斎王とは 2. 斎王制度の確立過程 3. 遷都と律令国家体制の強化 4. 律令国家体制の変容
II.発掘調査からみた斎宮の歴史的変遷 1. 古代官道と斎宮(駒田利治) 2. 飛鳥・奈良時代の斎宮の解明(駒田利治) 3. 斎宮と方格地割(大川勝宏)
III.斎宮跡の出土品と律令国家(駒田利治) 1. 斎宮と都の土器 2. 斎宮跡の墨書土器 3. 斎宮の祭祀
IV.斎宮跡の史跡整備と活用(大川勝宏) 1. 史跡指定とその整備の意義 2. 斎宮跡の史跡整備のあゆみ 3. 史跡斎宮跡東部整備事業 4. 史跡整備とまちづくり
あとがき(駒田利治)
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