環境Eco選書8「新オサムシ学―生態から進化まで」
編集:曽田貞滋(京都大学大学院理学研究科)
A5判 223頁 定価:本体3,000円+税
ISBN978-4-8326-0728-6
近年の分子生物学的手法の発展に伴い,急速に変わりつつある「オサムシ学」の研究現場から,その生態と進化のおもしろさについて考察。
(「はじめに」より)大型の地表性捕食者であるオサムシは,古くから昆虫愛好家の収集対象になっており,世界中の種の多様性が比較的よくわかっているグループである。今,このオサムシは,種の多様化のしくみを明らかにするための研究対象として脚光を浴びている。・・・本書は,1990年代後半以降,編者と共同研究者が行ってきた研究の軌跡を辿り,エピソードを交えながら,研究の成果を紹介することを意図した。
【本書の目次】
●Ⅰ-1 オサムシ学―この10年の展開(曽田貞滋)
●Ⅱ-1 オオオサムシ亜属の種の系統関係(曽田貞滋・長太伸章)/2.体サイズの種内・種間変異(曽田貞滋)/3.オオオサムシ亜属の交尾器と交尾行動(高見泰興)/4.精子束の多様性(高見泰興)/5.交尾器形態の種間差をもたらす遺伝的基盤を探る(雀部正毅)/6.オオオサムシ亜属におけるミトコンドリアの浸透と交雑(長太伸章)/7.オオオサムシ亜属の分布パターンを決める鍵―繁殖干渉を避ける体サイズ差(奥崎 穣)/8.シコクオサムシの生活史とミミズ利用(池田紘士)
●Ⅲ-1 日本のクロナガオサムシ亜属の種分化と体サイズ進化(曽田貞滋)/2.クロナガオサムシの交尾戦略(高見泰興)
●Ⅳ-1 マイマイカブリの地理的集団間の系統関係(曽田貞滋・長太伸章)/2.マイマイカブリの形態変異:適応と遺伝的背景(小沼順二)
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