環境Eco選書5「昆虫の発音によるコミュニケーション」
編集:宮武賴夫(橿原市昆虫館友の会・元大阪市立自然史博物館)
A5判 296頁 定価:本体3,100円+税
ISBN978-4-8326-0725-5
(「はじめに」より) ・・・人の耳には聞こえない振動や音波で昆虫たちがコミュニケーションを図っていることが判明して,その多様性と重要性が明らかになってきている。本書の第Ⅰ部と第Ⅱ部では,人の耳に多少とも聞こえる鳴き声や発音でコミュニケーションを図る昆虫について解説し,第Ⅲ部では主として人の耳に聞こえないが音波や振動音でコミュニケーションをとっている昆虫達の生き様について解説した。
【本書の目次】
●昆虫の発音によるコミュニケーション(序論)(宮武賴夫)
●Ⅰ-1.鳴き声の音声分析を応用したエゾゼミ類の京都府内生息分布調査(今井博之・大谷英児)/2.多様なセミの多様な発音(初宿成彦)/3.コウチュウ類の摩擦音:カシノナガキクイムシの求愛行動(大谷英児)/4.カミキリムシは振動を感知し,回避行動や配偶行動を行う(高梨琢磨・深谷 緑)/5.アリ類の音響コミュニケーション(坂本洋典・緒方一夫)/6.アリバチの発音(寺山 守)/7.ガ類における交尾と防衛のための発音(中野 亮)/8.ハエ類の音によるコミュニケーション(上宮健吉)
●Ⅱ-1.バッタはなぜ鳴く虫に「回帰」したのか?―鳴く虫の起源と進化(市川顕彦)/2.コオロギの鳴き声の進化プロセス―エンマコオロギ類の呼び鳴き(calling song)を中心に(角 恵理)/3.日本産キリギリス科の発音(小川次郎)/4.バッタ目のドラミングとタッピング(村井貴史)
●Ⅲ-1.カワゲラ類における振動信号の役割(花田聡子)/2.ウンカ類における基質振動によるコミュニケ-ション(市川俊英)/3.キジラミ類の配偶行動における振動信号(宮武賴夫)/4.コナジラミ科の配偶行動と基質振動(上宮健吉)/5.カブトムシの蛹・幼虫間における振動交信(小島 渉・石川幸男・高梨琢磨)/6.アワノメイガとその近縁種における求愛歌と性フェロモン(高梨琢磨)
●Ⅳ.本書に掲載された「発音昆虫」一覧(索引)
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